April 22, 2006

Barbara Casini / todo o amor(Philology)

Babara


イタリアのボサノバ歌手(と言って良いよね。) Barbara Casiniの'95の作品。
ラバとのコラボ盤では、大人の女性の魅力で迫っていたけれど、ここではアイドル歌手のような可憐な趣き。
でも、それはジャケット写真だけの話で、声の質を含め、音楽的な内容は大きく変わっていないと思う。

ここで興味深いのは、10年前のボラーニを聞けること。
この頃のボラの演奏は、Stefano D’Annna(sax), LelloPareti(b), Walter Paoli(ds)と組んだ、
Quattroquinti(Splas(h))で聞いたことがあった。
‘97年の演奏で、裏ジャケには、5分刈りのボラが写っている。イタズラっこってより、ワルがきだね。
ハンコックみたいな演奏もしてて驚かされたのだけれど、1曲だけある彼の作曲は、ボラーニ節全開だ。

ラバとのコラボの印象も強いため、僕はボラーニとブラジルってピンと来ないのだけど、そんなことは無いのだよね(*)。
このアルバムは、Barbara自身のオリジナルを中心とした、ボサノバ集。
Barbara Casiniのことを書くと、Joyceと似たような雰囲気を持った歌手だと、ぼくは感じている。
声質も似ているし、洗練されていると思いきや、たくましい部分もあって、共通点もあるのでは?
とっても、いい曲を書くってことも。

編成は、曲によって異なっていて、
ボラ(ピアノ)、Bebo Fornaroli(g)、Lello Partei(b)、Naco(per)、Francesco Petreni(ds)に、
Riccardo Luppi(fl)、Stafano Cantini(ss)が加わっている。
ゆったりしたボサ、バラードテンポ、サンバ、色々なリズムで、きれいなメロディを楽しめる。

ボラは、派手な演奏こそしていないけれど、やっぱり、うま~い。
何回も書いているのだけれど、音とリズムとダイナミズムの玉手箱。
イントロで信じられないくらい丸っちい音を出すと思ったら、すごいシャープなコンピングまで。
人のアルバムで、伴奏している時は、間違いない(と言うよりスゴイ)のだけどねえ。(or 私の感性が鈍い?)
10年前の演奏だけれど、この頃に、もう自分のスタイルが出来上がってたのが、分かる。
(…時折、ハンコックみたいなガッガッって攻撃的な演奏もしてて、面白い。…これは、最近は聞けない。)

歌も、曲も素晴らしいけれど、バックのアンサンブル、フロントの二人も素晴らしい。
沢山のジャズ系のミュージシャンのボサノバ演奏があるけれど、名盤って言っても良い出来だと思う。

曲はどれも良いのだけれど、1曲だけ挙げると、
3曲目のConhecer。 Barbaraのvo、ギター、フルート、パーカスの、このアルバムの中では最小編成。
すごくゆったりしたサンバなのかな、これは。
がしゃがしゃしてなくて、ゆったり、時間が流れていく。
単純で力強い、ギターのアルペジオと、とても懐かしい感じがするフルート。
ギターのFornaroliのコーラスも、プリミティブと言ったら表現が悪いかもしれないけれど、魅力的。

マルコの所から全然連絡が無いので、催促ついでに、BarbaraのCDを2枚追加してしまった。

(*)
Barbara Casiniとは、Phil Woodsとのトリオ“Voce e Eu(Philology)”があるし、上述のラバ・Casiniの”Vento(Label Bleu)“にもボラは参加している。Nicola StiloがToninhoを呼んだブラジリアンテイスト一杯の、Vira vida(Via Veneto)にも、ボラが参加してたのには、ちょっとびっくりした。
日本の企画盤でも”Falando De Amor”は、ピアノトリオでジョビン集を録音している。

おまけ :夏雪草が咲いてきた。
Dscn3805

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April 09, 2006

完全にジャケット買いの1枚。Nadja Stoller group / Short stories

Shortstories

アウトレットの棚には、Emanuele CisiのピアノレストリオやDrew Gressのギタートリオにも目がいったけれど、目に留まったのがこのアルバム。

水色の額縁のなかに、やっぱり水色の線で描かれた、女性の伏せた顔。
白地に水色の絵が、ポワンとしていて惹かれてしまう。
ジャケを開けると同じようなタッチの絵が。メンバーの似顔絵?
船をこぐ少年(或いは老人?)。枝に止まった小鳥。手のひら。
(・・・彼女のHPに行くと、ふわんっと、漂う絵が見ることができるよ。)

出会いってあるのだなと感じたのは、Kenny Wheelerのkind folkを取り上げていること。
違うタイトルだったので買った時は勿論気がつかなかった。外国で親しい友人に出会ったような感覚。
裏ジャケにはOrbitと、Riotが。こりゃ、もしや60年代ジャズの硬派カバーか?と思った。

予想は外れて良い方に(そっちの線も強力に期待してた。)。
とてもいい感じの、スイス発?のジャズ・ポップス。
vo、cello、p(key)、フレットレスelb、dsって、少し変わった編成も期待してしまう。
バックの演奏は、思わず手が止まるってほどのものは無いけれど、心地よい。
elbを含め各ソロパートも充実していて、バンドの一体感を感じる。
こういう編成のcelloの使い方って普通なのかしらん?斬新でいい使い方だと思う。

1曲目Circlesでは、ひたすら単音をピッチカートで爪弾いていて、それがなんともいえない感触。
やっている方は、とてつもなく詰まらないかもしれないけれど(いや、気持ちいいんだろうな)、とてもいい効果。
この1曲を聞いて、ああこのアルバムはきっと良いぞ、って印象が持てた。

2曲目、Kind folkはof smiles rememberedってタイトルで演奏されている。
Tp奏者Kenny Wheelerが作曲した名曲だ。
男性Vo Thierry PialaがNorma Winstoneと組んだカバーのアレンジに近い。
Thierryはベースレス(たまたまベース奏者が遅刻したらしい)だったけれど、ここでは5人全員の演奏。
同様に洗練されたレゲエ風のリズム。パクッたのかな。優雅なcelloのオブリガードが気持ちよい。
Nadjaの声は、ちょっとか細い。温度も低いのだけれど、雰囲気温度よりは高い。
…雪に囲まれた中(スイスだもんね)に、ぽっと温かな部分がある。そんな感じ。
Kind folkの、なんとも言えないメロディにぴったりな声だ。他の曲も、この声にピッタリのメロディ。
アルバム最後を飾るのは、Ballad of the young sad men。
Rickie Leeの歌が思い出されるこの曲を、el-bとcelloだけの伴奏で歌っている。
el-bの伴奏は少し荷が重いと感じるけれど、Nadjaのはかないvoが、上手く活かされている。

HPのプロフィールを見ると、バンドメンバーは皆30代前半。
新緑を触った時の、ひんやり感、しなやか感が支配的で、猥雑なところ、はしゃいだ部分、力みは全然感じられない。
青年期を抜け出す時期だろうか、色々ある若さの側面の一部分を大切にしている…
とても、きれいなバンドカラーと思う。

Nadjaは、以前 ”once upon a summer time”と言うタイトルで、ジャズスタンダード集も出している。
これもぜひ聞いてみたい。

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Nadja Stoller group / Short stories(Brambus Records)
Nadja Stoller(vo)、Philip Henzi(p, key)
Chris Moor(b), Marco Rohrbach(cello), Michael Nobel(ds)

’05 夏の録音

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March 07, 2006

Luciana Souza / North and south

luciana_north_and_south

最近愛聴しているボーカルアルバム。
歌詞カードに載せられている風景写真も美しく、ポケっとリラックスできるアルバムだ。
Luciana Souzaが参加しているアルバムは、ここでも2回紹介している。
Bob MosesのNishoma と、AndrewのRathbunのJadeの2枚。
Maria SchneiderのConcert in gardenにも、そういえば参加していた。
どれもボーカルというよりも、器楽的な趣もあって、彼女の「歌」を聴くのは初めて。

そういえば訂正をしておかないと。
Nishomaのインプレで、Hermeto Pascoalの娘さんと書いてしまったけれど、大間違いでした。
PascoalはLuciana SouzaのGod fatherとのこと。
・・・教父(名づけ親)と辞書にありました。本文でも訂正をしておきます。

Andrew Rathbun/Jadeでは、少し硬さが見られたのだけれど、ゆったりした歌声を聞くことができる。
今まであまり感じなかったのだけれど、ブラジル人特有の訛りのようなものも。

North and Southというタイトルのとおり、アメリカ・ブラジルのスタンダードを織り交ぜた構成。
前者はAll of me, When your lover has gone, Never let me go、後者はChega de saudade, Corcovade。
それから彼女のオリジナル曲。
もう1曲se e tarde me perdoaって曲もあるのだけれど、これもブラジルの有名曲なのかな?

僕がこのアルバムを欲しいなと思った、大きな理由はScott Colley(b)とClarence Penn(ds)の二人の参加だ。
ColleyとPennはボラーニのLes Fleurs Bleues以来、気になるコンビだ。
奔放なボラーニの世界にも即反応するフレキシビリティを持った二人が、どんな演奏をしているんだろ。
この二人に、Bruce Barth, Fred HerschとEdward Simonの3人のピアニストが交代で加わっている。

ゆるいボサノバで演奏されるAll of meは、ちょっと好きになれないのだけれど、他はとてもいい感じ。
僕はこの人の歌はそれほど上手くないと感じるのだけれど、なんとも言えない心地よさ。
上記に書いたブラジル訛り?のようなもの。
うまく説明できないのだけれど、形容詞を思い浮かぶまま並べると、
「温帯的な」、「暖かい」、「細くない」、「急いでない」、「ふわっとでも、重さがある」、「湿り気があるけれど、からっとしている」。。。。
なんのこっちゃ、官能検査させられても、満足に答えられない被験者だね。

Andrew Rathbun/Jadeは好きなアルバムで、Lucianaの志向(嗜好)も、器楽的な唱法かとも思ったのだけれど、ちょっと勘違いだったのかもしれない。

僕のお気に入りのトラックはHerschがピアノを弾いているCorcovadeと、When your lover has gone、
それからLucianaのオリジナルであるI shall waitと、se e tarde me perdoaって曲。
最後に演奏される、かなり遅いテンポのNever let me goも良い。
Hersch参加の2曲は、ユッタリテンポで、このメンバーには最高の選曲じゃないだろうか。
I shall waitはHermeto PascoalとDeidre Rodman、Guillermo Klein(後者は二人は知りません。)に捧げられた、ミニマルミュージックっぽい作りの曲。
se e tarde me perdoaは、ColleyとPennとのトリオによるサンバ。
遊び心一杯のPennのプレイ、ベースとのユニゾンなど、最高に楽しいナンバーだ。
ピアノレスのこのトリオは、とってもいい感じで、もっと沢山聞いてみたい。

Luciana Souzaは、デビュー作から、本作までを三部作としているよう。
他の2枚は毛色が随分違うみたいだけれど、聞いてみなくちゃね。

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Luciana Souza / North and south (sunny side)
Luciana Souza(vo)
Scott Colley(b), Clarence Penn(ds)
Bruce Barth(p), Fred Hersch(p), Edward Simon(p)
Donny McCaslin(ts)

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February 24, 2006

Happy voice! Rigmor Gustafsson quintet/ in the light of day

inthelightofday


あしたは17回目の結婚記念日。
1週間前に些細なことでケンカしてから、嫁さんとは一言も喋っていないのだけれど、弱気にプレゼントを買ってしまった。
Rigmor効果かしらん…。
very earlyのスキャットソロを聞いていたらトローンと軟化。

Rigmor Gustafssonはスェ-デンの女性vo。
1年前くらいにバカラック集を出していて、それからのお気に入りだ。
リッキーリーに通づる少女のような声が魅力的。
ジャケットに見られるような、個性的な笑顔も素敵だ。

このアルバムは'96年に、Rigmorがニューヨークで活動していた時の作品。
″Rigmor Gustafsson quintet″と唄っていて、バンドカラーを大切にしてたのだろうな、と感じる。
そう言えばJanette lindstroam も自分の名前を冠したバンド名義でアルバムを出してた。
強さ、やる気が感じられよね。

僕はRigmorを聞くのは3枚目。
このアルバムはおそらく最初期の録音で初々しさが一杯だ。
チックのyou're everything、ショーターのinfant eyes、 freedom jazz dance、goodbye pork pie hatなんて曲がずらっと並んでる。

彼女の歌の雰囲気は、今と同様、とてもキュートだ。
この人の個性そのものと思うけれど、リッキーリーの影響も随分感じてしまう。
一方で時折Janette にそっくりな所も。
色々なことを試しつつ自分のスタイルを作っていたのかしらん。

アルバム全体の出来としては、ほんの少し物足りない。
僕には、ピアノ、ベースがせわしなく、うるさく聞こえてしまう。
ジャッキーテラソンは大好きでは無いが、バカラック集では、特徴的な間の取りかたが良くマッチしていたのだけど。
もうちょっと、良いメンバーとの共演が良かった。(失言?)

とは言え、very early、you're everything、Rigmorのオリジナルthe light of day(Jacob Karlzonと組んだライヴ盤でも好演)の胸キュンメロディが続く2~4曲目、同じくRigmor作の7曲目winter poemのあたりを聞いていると、いやなことを忘れてしまう。

幸福感漂う、いいボーカルだと思う。


さて、明日はどんな日に?
あ、今晩もか。(と電車の中でpalmで遊んでる私。ああ帰りたくない。)

家帰ったらライブ盤を聴こう。

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Rigmor Gustafsson quintet/ in the light of day  (Prophone Records)

Rigmor Gustafsson(vo), Tino Derado(p), Hans Glawischnig(b),
Roland Schneider(ds), Gabriel Coburger(ts)
'96 4月録音

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January 21, 2006

Mracの悶絶ピアノを聞きたい方へ Cinzia Spata / 93-03

cinza_spata


ウニオンのアウトレットから選らんだ1枚。
なんとも冴えないジャケットだけれど、参加メンバーは目をひいた。
Marc Corpland(p)と、Ron McClure(b)。
それから、Kenny Wheelerの曲2曲と、Horace Silver のLonley womanが演奏されている。
・・・欲しいなって人もきっと、いるでしょう。

リーダーのCinzia Spataはイタリア人の女性vo。
内ジャケを見ると、中々可憐な女性。このジャケットは、あんまりじゃないかな。
彼女のHPのトップページも魅力的でしょ。

‘80年に初レコーディングと言うから、結構長いキャリアだ。
ちょっと変わったアルバムタイトル。ここ10年の、お気に入りのレパートリーを集めたらしい。
それで93-03(録音は2003年4月)。

上に挙げた3曲とEvrey time we say goodbye以外は、彼女のオリジナル。
Kennyが書いた曲との相性も良い。その手の曲風と言えば分かる?
演奏のスタイルとしては、やはりNormaとか、Lucia Souzaとか、あの辺り。
ちょっとピッチの甘さが目立つけれど、芯があって、好きなタイプだ。

このアルバムでの聞き物は、Marc Corplandのピアノ。
いやいや。本当に困ったちゃんな、悶絶モノの演奏をしている。
この人のピアノってキレイなのだか、屈折しているのだか、分からない。
普通の人の感性から、ギリギリ外れそうなところ周辺で、へ~んなピアノ弾いている。
決して指癖ではなく、ひねくれた論理構成で、導かれるフレーズなんだろうな。
(今度、ピアノの人に聞いてみます。)
Marcのファンは、プッと噴出しながらも、おなかを捩じらせて、変態フレーズを満喫できると思う。
勿論、Everybody’s song but my ownでも、謎で美しいバッキング、ソロが聞ける。
Ron McClureは、でかいなりしているくせして軟弱って、決め付けていたのだけど、なかなかいいじゃない。

Cinzia嬢の音程がもう少し良ければなあ~。

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Cinzia Spata / 93-03 (Azzuramusic)
Cinzia Spata(vo), Marc Corpland(p)と、Ron McClure(b)
Marcello Pellitteri (ds), Donny McCaslin(ss)

’03 4月録音

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January 09, 2006

Norma Winstone / Somewhere called home

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僕の永遠の恋人でもあるNormaの最高傑作。
John Taylor(p)、Tony Coe(cl,ts)とのトリオ。

NormaはJohnとはAzimthを始め沢山の共演作を残しているし、
Tony Coeとも、’98にManhattan in the rainって、とてもキュートなアルバムを作っている。
Johnとはduo作 ”in Concert(91)”, “like song, like weather(99)”ってのもある。こちらも素晴らしい名盤だ。
前者は、今のところカセットテープでしか出てない。CD化して欲しいなあ。
(僕はノーマのサイン入りのを持っている。・・・自慢です。)

で、このアルバム、Gismonti、Wheeler、Towner達のオリジナル曲に、スタンダードが数曲、ちりばめられた構成。
とにかく、淡々と、淡々と、静かに時間が過ぎていく。
3人とも、感情を排したクールな演奏をしているのだけれど、
雪の中に、永遠に灯るロウソクの明かりみたいで、どこか暖かいのだよな。
Tony Coeの、木とつとしたクラとテナーの音色と、やたらに優しいJohn Taylorのピアノ。
Normaの声は、ふわふわ、色々なところで漂っている。

そう言えば、どこかで、オーロラのような声って書いているのを見たことがある。
オーロラのように、とてもキレイなのだけれど、もっと近く、手に届きそうなところに漂っているってのが、僕のイメージ。

1曲目は、Egberto Gismonti作のCafé。
オラシオさんの今月のアンケート(ゴング早々KO必至!オープニングナンバーBEST10!ね。皆さんもどうぞ。)にも、1番にこの曲をエントリーした。
素晴らしく良い曲なのだけれど、アレンジ、3人の演奏が、これ以上のモノは求められないってくらい良い。
この曲を初めて聞いた時は、鳥肌が立って、フリーズしてしまったくらい。
(Stefano Battaglia(p)もBook of Jazz vol.Iで、このバージョンに近いアレンジで演奏している。興味のある方は是非。)
この1曲だけでも、僕は幸福感に浸れちゃう。

続く2曲目は、アルバムタイトルでもあるSomewhere called home。
Pat Smytheって人の作品で、ちょっとクラシカルな雰囲気。
歌の部分と、ピアノ・クラの間奏部の対比が、面白い。とても気高い作品。

3曲目は、Kenny Wheelerファンだったら、胸がキュンっと締め付けられるであろう“Sea lady”。
Kennyは、”music for largr & small ensembles”、”Kayak”でも演奏している
甲乙付けがたいけれど、僕は、ノーマのこのバージョンが一番好き。
話を少しずらすと、Music for…では、Evan Parkerの信じられないくらい長い循環呼吸奏法が、KayakではStan Sulzmanのフルートが印象的。
ちなみに、Kayakでは、See horse, Sea lady, C man, C.C. Signor!と、Cにちなんだ曲が集められている。

もう1つECM絡みのミュージシャンの曲が。6曲目のCelesteはRalph Townerの作曲。
同じVoのMaria Pia De Vetoが、Townerの曲を好んで取り上げるけれど、いい曲を沢山作っている。
ダイビングってやったこと無いけれど、静かに海に潜っていくような感じがする。

それから、エンバンスのPrologueって曲。
Some other timeとかみたいに、いかにもエンバンスっぽいバッキングの中で、とつとつと音楽が進んでいく。
Some time agoって曲もスタンダードかな。
7曲目のHi Lili Hi Loは、リッキーリーが歌っても、素敵そうな曲。

僕が知っているスタンダードでは、Out of this world とTea for twoの2曲が。
ちょっとシニカルで、迷路に迷い込んだようなOut of this world。
アルバム最後を飾る、Tea for twoは、とても甘く、ノーマのフワフワボーカルが満喫できる。

もう、20年前に録音された音楽だけれど、CDを聞く限り、ノーマの声に殆ど衰えが感じられないのが驚きだ。
彼女のHPや、色んな所で、精力的な活動振りを知ることが出来る。
昨年は、Maria De Pia Veto(vo)と、ツアーしたみたい。一体どんな音楽だったんだろう!?

これを書きかけていたら、リンクさせて頂いているLysisさんのブログで、興味深い情報が!
Glauco Venior(p)と、Klaus Gesing (ts)、ノーマの3人でニューアルバムをリーリスしたとのこと。
この3人が、昨年一緒に活動していたのは知っていたけれど。。。ああ、早く聞きたい。

今年は、ノーマ来ないかしらん? 
Azimthなんて言ったら、気絶してしまいそうだけれど、Herschでも、Veniorでも、ピアノとのduoが聞いてみたい。

去年だって、Stankoを見られたのだから! 是非!!!(って、誰にお願いすれば良いのだろう。)

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Norma Winstone / Somewhere called home (ECM)

Norma Winstone(vo)、John Taylor(p)、Tony Coe(cl,ts)
'86 7月録音

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January 02, 2006

Jeanette Lindstroam / In the middle of this riddle

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明けまして、おめでとうございます。
今年も、よろしくお願い致します。
年末より、飲んだり、寝たり、怠惰な生活続けています。

明日は、また正月モードに戻ろうと思いますが、
今日は仕事したり、ブログのネタ探したり、ちょっとは活動的な1日のつもりです。

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今年トップのインプレはJeanette Lindstroam(oウムラウトが表記できません。すいません)の最新作、In the middle of this riddle。
Jeanette は当ブログでは2回目の登場。僕のお気に入りの女性歌手の一人だ。
Steve Dobrogoszとのduo盤「Feathers」の後、目立った活動が無かったのだけれど、’03のWalk(未聴)に引き続く本作。
そのまま引退かとも思っていたから、僕を含めファンのみんなは、安心したことだろう。

少女のような声、ちょっと鼻にかかったような声、それから鼻ぱしらが強そうな雰囲気
…僕みたいなオヤジにファンが多いかも。

ローズ、オルガンを使っていたり、ちょっとambient music(用法が違う?)っぽかったり、
今風の仕上がりなのだけれど、基本的には”I saw you(’97)”、”another country(’95)”と同じような路線だと思う。

以前は、” Jeanette Lindstroam quintet”とバンド名を背負っていた。本作は彼女単独名義のリーダー作。
そのせいか、(いい意味で)気が抜けたような、リラックスした雰囲気も漂っている。

1曲目“Always”はローズを使ったソフトファンク。
あれ、少し大人っぽい声、語り口になったかな?と、ほんのり感じさせる。
この位、“ほんのり”とした変化は、ファンにとっても楽しい。

タイトルを見ると、「Always」、「End」、「Too」、「Leaf」、「Here」、「By there」。
素っ気無いほどシンプルで、かえって想像力を働かせてしまうものが多い。
まあ、アルバムタイトルが“In the middle of this riddle”だからね。
・・・・残念ながら、こんなに素敵なタイトルの曲は無いのだよね。

クレジットが見つからないのだけれど、全曲がおそらくJeanetteによるものなのかな?
良いメロディメーカーだと思う。

聞いていて幸福感一杯になれるアルバムとは、ちょっと違うかもしれない。
初期のアルバムを彷彿させる、2曲目「From this tower」、8曲目「Going up」のように、
“いけいけガンガン”な曲がある一方で、
Jeanette自身の弾き語りによる、5曲目「End」のような、寂寥感一杯な曲もあったりする。
明るめな曲も、ちょっと影があるように感じる。Feathersで感じたような静寂、孤独感と似ている。
ラストのToo(Take 1)も、リスナーとして、突き放されたような感覚を持ってしまった。
静かな音楽は好きだけど、ほろ苦さを超えてしまう影みたいなモノは、あまり感じたくないな。

とは言え、去年買ったヴォーカルアルバムの中では特にいいアルバムだった。
ゆったり気分になれる、Always(1曲目)、The world(3曲目)、When thing get real(10曲目)などが僕のお気に入り。
蛙の鳴き声を上手く使った“Be there”も、なかなか良かった。
・・・蛙の鳴き声なんてね。SantanaのCaravan seriの虫の鳴き声を思い出してしまったよ。

参加ミュージシャンは知らない人ばかりだけれど、僕のお気に入りベーシストChristian Speringは勿論、皆良い演奏をしている。7曲目「Too」でのDaniel Karlsson(p)のルバートテンポのプレイ、色々な浮遊系の雰囲気を弾き分けるPeter Nylanderのギターが印象的だった。

前作Walkも見つけたら、聞いてみよう。
===============
Jeanette Lindstroam / In the middle of this riddle(Amigo)
’04 11月、 ’05 2月に録音
Jeanette Lindstroam(vo, p), Steffan Svensson(tp), Peter Nylander(g)
Daniel Karlsson(p), Christian Spering(b), Peter Danemo(ds)

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April 09, 2005

桜の中、散歩しながら聞きたい。Rigmor Gustafsson / Close to you

昨年の末にClose to youのタイトルが付いたCDを2枚買っている。
1枚は、以前触れたKatrine MadsenのStunt盤。
http://catpaws.tea-nifty.com/tea/2005/01/katrine_madsen_.html

rigmor

もう1枚が、Rigmor嬢のACT盤だけれど、殆ど同時期にヨーロッパの有名レベールから、
同一タイトル、同一編成(vo+ピアノトリオ)のアルバムがリリースされるのも珍しいと思う。

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March 26, 2005

春が来た!Joyce & Toninho Horta / Sem Voce

semvoce1今年は花粉症は大丈夫と思ってたのに、
先週辺りから、鼻がムズムズ。喉がかゆい。
でも外は晴れて、気持ちが良い。
たまたま、仕事で徹夜なのだけれど...
気だるい体に、爽やかな空気、そんなシチュエーションにも、ピッタリ合うのが、この二人のDuo。 
Antonio Carlos Jobimの作品集だ。

10年ほど前、ピアノの友人を送る車の中で、このアルバムを初めて聞いた。
あんまりの素晴らしさに、会話が出来なくなった。
Dindiが掛かった時に涙が出てきてしまったことなんて思い出してしまう。


ライナーノーツには、ジョイスからA. C. Jobimへの手紙(日本語訳)が掲載されている。
ちょっと、抜粋すると、

「・・・・こっちでは、ミナス出身のもう一人のアントニオと、
  あなたのレパートリーでちょっとしたお楽しみをやり始めているの。
     あなたの椰子の木が作ってくれる木陰でゆったりと、空を舞うシェレバーを見上げながら、
  河の源流や海辺の道を見つめながら。・・・」(これ+αの手紙なのだけど、とても良い手紙)

優しい音楽と、それから、やっぱり優しいこの手紙(原文が読めたらなあ)に触れることができる時間。
・・・贅沢で、幸せだなあ。

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Joyce e Toninho Horta / Sem Voce(Omagatoki) '95/5月録音

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March 23, 2005

Karin Krog / Where Flamingos Fly

flamingo

Where Flamingos Fly
フラミンゴと言うと何かとても幻想的なものを想像してしまう。
詩の内容を理解していないので、メロディだけから想像すると
人生のほろにがさを歌っているのかも。

小さい時の家族旅行の思い出は少ない。
でも小学1年の頃に行った動物園の記憶は強烈に残っている。
たったワンシーンなのだけれど夜のライトアップされた中のフラミンゴショー。
オレンジの明りの中をピンクの姿が優雅に現れてくる。
とても幻想的な光景。 後々の経験、知識によって脚色されたものかもしれない。

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