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April 09, 2006

完全にジャケット買いの1枚。Nadja Stoller group / Short stories

Shortstories

アウトレットの棚には、Emanuele CisiのピアノレストリオやDrew Gressのギタートリオにも目がいったけれど、目に留まったのがこのアルバム。

水色の額縁のなかに、やっぱり水色の線で描かれた、女性の伏せた顔。
白地に水色の絵が、ポワンとしていて惹かれてしまう。
ジャケを開けると同じようなタッチの絵が。メンバーの似顔絵?
船をこぐ少年(或いは老人?)。枝に止まった小鳥。手のひら。
(・・・彼女のHPに行くと、ふわんっと、漂う絵が見ることができるよ。)

出会いってあるのだなと感じたのは、Kenny Wheelerのkind folkを取り上げていること。
違うタイトルだったので買った時は勿論気がつかなかった。外国で親しい友人に出会ったような感覚。
裏ジャケにはOrbitと、Riotが。こりゃ、もしや60年代ジャズの硬派カバーか?と思った。

予想は外れて良い方に(そっちの線も強力に期待してた。)。
とてもいい感じの、スイス発?のジャズ・ポップス。
vo、cello、p(key)、フレットレスelb、dsって、少し変わった編成も期待してしまう。
バックの演奏は、思わず手が止まるってほどのものは無いけれど、心地よい。
elbを含め各ソロパートも充実していて、バンドの一体感を感じる。
こういう編成のcelloの使い方って普通なのかしらん?斬新でいい使い方だと思う。

1曲目Circlesでは、ひたすら単音をピッチカートで爪弾いていて、それがなんともいえない感触。
やっている方は、とてつもなく詰まらないかもしれないけれど(いや、気持ちいいんだろうな)、とてもいい効果。
この1曲を聞いて、ああこのアルバムはきっと良いぞ、って印象が持てた。

2曲目、Kind folkはof smiles rememberedってタイトルで演奏されている。
Tp奏者Kenny Wheelerが作曲した名曲だ。
男性Vo Thierry PialaがNorma Winstoneと組んだカバーのアレンジに近い。
Thierryはベースレス(たまたまベース奏者が遅刻したらしい)だったけれど、ここでは5人全員の演奏。
同様に洗練されたレゲエ風のリズム。パクッたのかな。優雅なcelloのオブリガードが気持ちよい。
Nadjaの声は、ちょっとか細い。温度も低いのだけれど、雰囲気温度よりは高い。
…雪に囲まれた中(スイスだもんね)に、ぽっと温かな部分がある。そんな感じ。
Kind folkの、なんとも言えないメロディにぴったりな声だ。他の曲も、この声にピッタリのメロディ。
アルバム最後を飾るのは、Ballad of the young sad men。
Rickie Leeの歌が思い出されるこの曲を、el-bとcelloだけの伴奏で歌っている。
el-bの伴奏は少し荷が重いと感じるけれど、Nadjaのはかないvoが、上手く活かされている。

HPのプロフィールを見ると、バンドメンバーは皆30代前半。
新緑を触った時の、ひんやり感、しなやか感が支配的で、猥雑なところ、はしゃいだ部分、力みは全然感じられない。
青年期を抜け出す時期だろうか、色々ある若さの側面の一部分を大切にしている…
とても、きれいなバンドカラーと思う。

Nadjaは、以前 ”once upon a summer time”と言うタイトルで、ジャズスタンダード集も出している。
これもぜひ聞いてみたい。

==============
Nadja Stoller group / Short stories(Brambus Records)
Nadja Stoller(vo)、Philip Henzi(p, key)
Chris Moor(b), Marco Rohrbach(cello), Michael Nobel(ds)

’05 夏の録音

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