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November 24, 2005

Steve kuhn / The october suite

10_suite


Kuhnのアルバムの中で一番好き。
10月中にインプレを書こうと思っていたら、11月もおしまい。
今年も時間が経つのが早い。
トマスのことで頭一杯だった…と言うのは言い訳。

Kuhnは自分のポートレイトをジャケットに使うことが多い。
このアルバムでも渋くタバコを吸うゲイリーの後ろで、不敵と言うかワケ分からん表情のkuhnが立たずんている。
おじさんってだけで、後すざりしてしまう若い女性はともかく、
ジャズファンは、「よし!聞いて見よう」と思うデザインじゃないかな?

Kuhn、Ron carter(b)、Marty Morell(ds)のトリオにGary MacFarlandが指揮する弦、またはハープと木管の合奏。

曲は全てGary MacFarlandによるものとのこと。(と言ってもgaryって、どんな人か知らないけれど。)

トリオと書譜の楽団の組みあわせ。
とても難しいように思えるけれど、とても良い。
僕の持っているCDは jazz批評の高木さんがライナーノーツを書いているのだけど、曰く「ゲイリーの書く弦はインプロヴィザー、キューンを思い切り刺激した。」…僕もそう思う。

Kuhnのピアノて、とても独特…
それは最近の作品よりも初期の作品に感じるのだけれど、ゴツゴツと、流麗なところは少なく、でも耽美。
不思議だ。
ミスタッチも厭わず、ベシャベシャって執拗な連打、ピアノに寄り添いながら静かに弾く時も、時折強烈な音の塊を投げてくる。
ワンパターンで、不器用なのかなと思うこともあるのだけれど、エグミっていうか、そんな味わい。
ポールブレイも似たような感じもあるけれど、キューンは清楚で、猥雑なところが無い。
(…ブレイは、なんだかHだもんね。)
聞いてる雰囲気にもよるけれど、真面目なキューンに軍配を上げちゃう。
感情移入の激しいところも、真面目であるから、すっと、受け止められるのだよな。

全曲で38分。
最近のアルバムと比較すると非常に短いけれど、丁度良い長さだと思う。
緩急が激しく、本当色んな場面に遭遇できる、面白いアルバムだ。
1曲目Onece I could have loved、5曲目 Childhood dreamsは”13”って映画に書かれたもの。
他は、このアルバム(と言うよりキューン)のために作曲されたとのこと。

どの曲も素晴らしく良いけれど、バラードのRemember whenと、Childfood dreamsが特にお気に入り。
Child fooddドリームでのプレイは、悶絶しちゃうくらい美しい。
付け加えるとMiles smilesを録音していた頃のロンカーの演奏が、すんげーロマンチックなのだ。
どちらかと言うと淡々として無機質、無感情な演奏であるけど、しつこいくらいのキューンとマッチしてる。
やっぱり、誰が何を言おうとも、ロンカーは上手い。

3曲目のワルツSt. Tropez shuttleて曲も面白い。
リズム的には、ボサみたいな雰囲気。
これも、ロンカーの特有のイントネーションが際立っていて、良い効果になっている。

全体的に見ると、弦・木管の中をある時は優雅に、ある時は激しく浮き沈みしながら、
キューンが泳いでいるような雰囲気。名盤っす。

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Steve kuhn / The october suite(Impulse)
’66 10月録音

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Comments

ゲイリー・マクファーランドは、渡辺貞夫が、アメリカ時代にゲイリーのバンドに参加していました。ヴァイブ、作曲、編曲家です。

そのバンドで、ナベサダは、ガボール・ザボとも共演していて、その後、チコ・ハミルトンのバンドに参加したガボール・ザボが縁で、チコ・ハミルトンのバンドにも参加したようです。

そのあたりは、ナベサダの「ぼく自身のためのジャズ」に書かれています。

有名なジャズマンでも良くないと思えば、とことんこき下ろしているナベサダの文章が痛快ですよ。

Posted by: tabasco | November 24, 2005 01:28 a.m.

スティーヴ・キューンとマクファーランドと言えば、私にとってはブッダレコーズから出た『スティーヴ・キューン』!
マクファーランドアレンジの弦楽四重奏団に、ロン、コブハム、アイルト(アイアート)のパーカスという物凄いメンバーです。
キューンはエレピを弾いたり歌ったりしてかなりヤバ目です。
それ以上にコブハムのハイハットワークが異様に美しいので愛聴しています。
ロンのエレベプレイもジェイムズ・ジェマーソンみたいにヒップですよ!
ところで、BBCのマルチントリオのライヴ、サイトのどこにいけば聴けるのか全然判りません・・・・。

Posted by: オラシオ | November 24, 2005 08:21 p.m.

もうお聴きになったかもしれませんが...
"BBC RADIO 3"でMARCIN WASILEWSKI TRIOのライヴを聴くには、まずこのページへ。
http://www.bbc.co.uk/radio3/jazzfest2005/onair.shtml

このページへ行きましたら、マルチン君がピアノ弾いてる写真のところの本文の下、Listen Againをクリックします。開いた別ウィンドウのBBC RADIO PLAYERの下から2番目のJazz Line-upをクリックするとアナウンスのあとにライヴパフォーマンスが始まります。
演奏とマルチン君へのインタビューで30分弱です。

Posted by: アーティチョーク | November 25, 2005 10:03 p.m.

しぶちゃさん、アーティチョークさん、色々教えて下さってどうもありがとうございました!
今マルチン・トリオ聴いてます。
確かにアルバムとは違ってお耽美な演奏になってますね。
どうも彼らはアルバムでは自分たちの「パワフル」で「あヴァンギャル度の高い」側面を強調してパッケージしているふしがありますね。
ところで、私はまだ未聴なのですが、彼らのライヴ盤があるのご存知ですか?
何とか手に入れてみようと思っているのですが・・・。
失礼します。

Posted by: オラシオ | November 26, 2005 01:47 p.m.

tabascoさん、オラシオさん

レス有難うございます。
色々知らん世界がありますね~。
ガボールザボの辺りも、まだ未踏の領域です。

オラシオさんの言ってるアルバムは存在は知ってました。
危ないキューン好きです。カーリンクロークとやってるやつもエレピ弾いてて、楽しいです。

僕はロンのエレベも好きです。マイルスバンドでも、無理やり弾かされてたかもしれませんが、なかなか味わい深いです。(かっこえー)

Posted by: しぶちゃ | November 26, 2005 05:17 p.m.

アーティチョークさん>

フォロー有難うございました。
おかげさまで、オラシオさん、BBC聞けたみたい。

オラシオさん>

僕はどっちかというと、耽美度よりグルーブ感を感じました。
この前、目の前で見た印象がインプットされている影響があるのかもしれませんが。
へー、そんなライブ盤あるんですか。
タイトルとか分かったら、教えて下さいね。

Posted by: しぶちゃ | November 26, 2005 05:20 p.m.

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