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November 10, 2005

Mirco Mariottni trio / Nugae

Nugae

Mirco Mariottiniというcl奏者、それからStafano Battaglia(p), Paolino Dalla Porta(b)のトリオ。
リーダーのMariottiniは初めて知る名前だ。
イタリアにはMirabassi, Negri, Trovesiなんて素晴らしいcl奏者が沢山居るけれど、
この人はどんな感じだろうか。
BattagliaとDalla Portaは、僕の大好きなミュージシャン。聞く前から期待が高まってしまう。
同じ楽器編成であったPierannzi- Marc Johnson, MirabassiのRacconti mediterranei(Egea)や、
BattagliaとMirabassiの名作Fiabe(Egea)が頭に浮かんで、思わず比較してしまう。

一言。これは、素晴らしい。・・・・上記2枚と比較できないくらい。
11曲のうち、タイトル曲Nuga I, IIを含む4曲以外は全て、Mariottiniの作曲。
演奏、作曲についてもMirabassiと似たセンスを持っていると思った。
ただし、Mirabassiはジャズのバックグラウンドをそれほど感じないけれど、幾つかの曲で明らかなように、
Mariottiniには60年代後半のフリー~コンテンポラリーなものまで色々な種類のジャズの影響を感じる。
ジャズ寄りという点ではNegriに近い?
まあ、Splasc(H)という、ちょっとひねたレーベルカラーによるものかもしれない。
確かにドルフィ的な曲想・演奏が聞ける4曲目G.W.G.のような曲、きしんだ悲鳴のようなclが続くNugae IIのような曲は、Egeaで絶対聞くことは出来ないし、MirabassiもSpalasc(h)であれば、こんな演奏をしてしまうかもしれない。
(でも、Mirabassiは嫌いそうだよなあ、こんな感じの曲は。)

全11曲、色々なタイプの音楽が含まれているのにも関わらず、最後まで思わず聞き入ってしまう。
Egeaで聞かれるような、牧歌的な曲(7曲目Folk、8曲目Something for youなんて、Weatherの1枚目、或はOregonのような雰囲気さえもある)、内省的な美しいメロディ、それと対照的なアブストラクトな曲、先にあげたような先鋭的なジャズテイスト一杯の曲。
もちろん僕にとって、このアルバムの魅力は随所で現れる、美しい地中海的なメロディだ。
それが分かっているからこそ、アブストラクトな曲でも、きっちり鑑賞できるのかも。(修行の足りないヤツ?)

MirabassiとBatagliaのduoアルバムFiabeでは、clとpが美しく融合し、逆に激しくぶつかり合い、
その間に他の楽器が入り込む隙間は、殆ど無いように思う。
このトリオでは、bが加わることで音楽の広がり、振れ巾が大きくなっている。
リスナーとしても、それほど大きな緊張感を強いられることなく、その揺れに身を委ねることが出来る。

この揺れは、勿論3人の音楽のレンジが非常に大きいこと(特にMariottini)も重要であるけれど、
楽器編成によるものが大きいと思う。
デュエットでも、カルテットでもなく、dsも入ってない。そんな編成の魅力が強く出ているのでは?
もちろん、こんな音楽を創れる人は数少なく、この音楽に対しては、イタリア内ではBattagliaと、Dalla Porta以外の組み合わせは居ないと思う。スキル的なものだけでなく、美意識的なものも考えると…
Bollani-Tavolazzi, Rea-Pietropaoliも負けないくらい素晴らしい組み合わせだけど、ちょっと違うな。

このアルバムはDalla Portaのファン、それから彼のことを知らなくても美しいベースを愛する人には、是非聞いて欲しい。
Dalla Portaは、僕のアイドル Palle Danielsonと同様、それほど重量的なものを感じさせない、
どちらかというと軽いなあ、というベース。
ここでも、ベースが最も美しいと思われる(僕が勝手に思っている)中音域を中心にしたメロディックなライン、ソロを聞くことが出来る。
パレちゃん同様、この人の音のかすれ具合、深くキシむ具合って僕には堪らないものがあるのだ。
生音も多分素晴らしいのだろうなあ。
ピッチカート、アルコ(こんなにDalla Portaのアルコが聞けるアルバムはあるかしらん?)を駆使して、
左手は縦横無尽に指板を駆け巡り…
ステディなリズム、急降下するようなテンポの変化、ささやくように、あるときはヒステリックに、またタブラが居るような雰囲気を作ることも。
ほんとう、凄いベーシストだ。

付録: Dalla Portaっての演奏って、時折舌打ちが聞こえるのだよね。4ビートを、シゅっシゅっなんて、小さく言いながら(歌いながら?)ベースプレイヤーって見たことあるけれど、舌打ちはねえ、見たことない。
でも、なんだか、かっこいいんだよね。演奏は、どうやっても真似できないけれど、舌打ちだけでも真似するかな。(これも相当難しそう。)

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Mirco Mariottni trio / Nugae(Splash(H))
Mirco Mariottni(cl), Stafano Battaglia(p), Paolino Dalla Porta(b)
’04 1月録音

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