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October 10, 2005

Simple acoustic trio/ trio

simpl_a_t
アーティチョークさんがオラシオさんのところで、こんな難しい名前ばかりなのにSimple…なんてね、と書いていた。
…読めない。読めなければ覚えられないよね。
僕も、壁に貼って覚えないと。
Simple acoustic trioのTrioというこの作品、インプレを書こうかな、なんて思ってたら、今回のトマスのライブの件。

半分くらい電車の中で書いたやつに、手を加えて纏めてしまおう。

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Simple acoustic trio
人気の高い(と僕は思っている)Tomsz Stankoカルテットのリズム隊だ。
名前は聞いていたけれど、Tomaszのリズム隊だなんて暫く気が付かなかった。
Tomaszが名付け親なのかしらん。

このアルバム、音を聞くと、当たり前!と言われそうだけれど、TomaszのいないStankoカルテットと言う印象。
ぼっと聞いていると、そろそろTomaszが現れるような気もしてくる。
Tomaszもこのトリオも、お互いの影響は相当なものに違いない。

TomaszがSimple acoustic trioと組むようになって、彼の音楽は変わってきたと思う。
以前は…安定した雰囲気の中に、時折Tomaszが得体のしれない不安感、焦燥感を吹きこんで、
その混ざり具合(上手く混ざったり、混ざらなかったり)をTomaszが楽しんでいたような気もする。
今の彼のバンドには不調和の部分は、それほど感じられず、シニカルな部分も幾分薄まったと思う。
…その傾向は、Soul of things よりSuspended nightに強い。

前にも書いたけれど、Suspended nightのジャケには、若者に混じった照れ笑いのTomaszの顔が。
やっぱり、若い純粋な気持ちに染まったのかもしれない。

で、このアルバムに戻ると、フリーなインプロの曲と、しっかりした構成の曲が混じっている。

僕は1曲目、出だしのブラシに乗るピアノの深い和音、それにまとわり付くベースで参ってしまった。
初めて聞いた時は、昼ご飯食べながらだったのだけれど、
こりゃ生半可な気持ちで聞けないと、始めの30秒くらいで、聞くのを止めてしまった。

1曲目は、完全なインプロと思う(思いたい)のだけれど、この美しい調和は、なんなんだろう。
とても、湿っぽい感じ(でも快い。潤いって言うのが正確?)がするよね。
きっちりした構成の中でも、美しい調和を持続することは難しいと思うのだけれど、
この人たちは、それを普通に出来るのかな?

彼らの楽器の上手さは、かっこいい、渋い、変った・・・フレーズを連発することでなく、
オラシオさんも言っていたけれど、如何に美音を発生するか、なんだろうな。
美しい空間の具現者(ときには、ネジれた音楽もするけれど)であるTomaszとの共通性は、そこだと思う。

僕は、このアルバムでは、ビート感がある程度はっきりした曲が好き。
ゆったりとしたHyperballadと言うBjorkの曲、4曲目、8曲目のダンサブルなK.T.C、Sister’s songと言う曲。

本当に20代なのと思う演奏ばかりだけれど、こんな曲では、
若々しさ、それからおそらくTomaszみたいなオッさんには表現できない純なやるせなさが、現れている。
(Suspended nightでも、3曲目IIが、そんな若々しい雰囲気が現れている。)

5曲目のPlaza Realはショーターの作品。Processionに入ってた曲だけど、こんな美しかったかしらん?

ジャズって、相手を鼓舞して煽りながら盛り上がるような側面ってあるのだけれど、
彼らの場合は、一人が突出するわけでなく、じわじわって、その場に適応していく、
それも、とても美しい方向に向かって。…そんな感じがする。

いったいこれから、どんなミュージシャンに成長していくのかしら。

ちょっと、暫くはスタンコ漬け(茄子の漬物ではないよ)になるつもり。
大好きなSuspended Night, From the green hillを中心に、Soul of things, Litaniaあたりを。
若いMarcin(マルチンって、何だか小動物みたいで可愛い名前)達が参加してるBalladyna、
dsのミハウ以外の4人が参加しているManu Katcheの“Nightbournhood”も入手して聞きたい。

。。。書き終わって、アーティチョークさんのブログ読みましたけれど、結構似た感想かもね。
唸り声に関しては同感。でも、結構かっこいいって、思ってました。

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Simple acoustic trio / trio (ECM)
Marcin Wasilewski(p), Slawomir Kurkiewicz(b), Michal Miskirwicz(ds)
2004 3月録音

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Comments

この3人と出会う前のTOMASZ STANKO演奏を知らないので、しぶちゃさんのインプレはとても参考になりました。
いつも思うのですが、しぶちゃさんの凄いところは、独特の優しい言葉づかい(私はしぶちゃさんのそういうところも気に入っているんです)で、ご自分の感じたままを述べつつ、鋭く作品の核心を突いていらっしゃるところ。私も見習わなくちゃいかんと思いました。

Posted by: アーティチョーク | October 10, 2005 09:47 p.m.

盛り上がってきてますねえ~。
私も、その輪の中に加わりたかったです。
でも、どうせ旅費がないので来年の正式な来日に期待するってことで。
今アーティチョークさんの大作戦に則って、トマシュに渡していただくポーランド語のメッセージを書くために、また猛勉強を始めています。
もうあまり時間ないんですもんね。
私が思うにポーランドのピアニストは、音楽全体の雰囲気が醒めてくすんだ感じなのに、音色が濡れているんですよね。
コメダとか、ヴァシレフスキより少し上のヴォイチェフ・ニェヂェラとかもそうです。
フリーインプロヴィゼイションをやっていても、滴が流れるような感じでアンサンブルが進んでいくところが、私は凄く好きです。
ええ~と、読みのことですが・・・。
とりあえずcはツ、wはヴ(ただし無声子音の前や語尾だとフ)、lに斜め線はウ、chはフ、ieは小さなェ、語尾のczはチ(ュ)と微妙に小さなュが入る感じ、sの上に「'」が付いていたらシ、というような法則を覚えていただければ、すぐ読めるようになりますよ。
例えばZbigniew Namyslowskiはズビグニェフ・ナミスウォフスキ。
本当はNamysの後のlには斜め線が入ってます。
どうですか?
何となくつかめてきたでしょう?
失礼します。

Posted by: オラシオ | October 11, 2005 12:00 a.m.

オラシオさん
ポーランド講座、有難うございます。
まだ、マルチンしか、覚えてません。
アーティチョークさんとこの、大作戦も楽しみにしてます。

ではでは。

Posted by: しぶちゃ | October 11, 2005 12:45 a.m.

あ~、またやってしまった。STEPHAN OLIVAのTBは間違いなので消してください。すみません。(x_x;)シュン...。
TBのバカ。(私がバカです)

Posted by: アーティチョーク | October 12, 2005 05:03 p.m.

こちらからもTBさせていただきました。

Posted by: アーティチョーク | October 12, 2005 05:05 p.m.

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» WASILEWSKI, KURKIEWICZ, MISKIEWICZ / TRIO [晴れ時々ジャズ]
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Tracked on October 12, 2005 04:59 p.m.

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