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August 21, 2005

Peter Erskin / As it is

asitis


Peter Erskin(ds), John Taylor(p), Palle Danielsson(b)のトリオの3作目。
なんとも言えない、きれいな青い布地をジャケットにしたアルバム。
アースキントリオのアルバムは、甲乙が付け難いのだけれど、一番の名盤と思う。
分かりやすさから言うと、Vince Mendozaの曲が多く取り上げられている、You never knowを
選んでしまう。事実you never…の方が、聞く機会が多いのだけれど。

買ったキッカケになったのは、10年くらい前のJazz life誌での特集記事だった。
アースキンと言えば、Weather Reportでの活躍しか知らず、「その人がECMでねえ」、
みたいな印象だったと思う。

当時は、それほどヨーロッパなジャズを聴かず、BNが一番と信じていた頃であったので、
Johnも、Palleも、それほど気にしていなかった。
(Palleは、キースやペトとの共演で、結構好きだったけれど。)
興味がひかれたのは、確か「William Waltonって人のクラシックの曲を取り上げたんだ」ってコメントだった。
何故か分からないのだけれど、出張帰りの六本木のWaveでこのアルバムを手に入れた。

John Taylorによる建築的な?構造的な?美しさを持つ作品群と、
耳に心地よい、とろけそうなメロディの作品群が、バランス良く含まれたアルバムだ。
最初は、後者の美メロ、The lady in the lake(P. Erskin), Espenca (Vince Mendoza),
Toch her lip and part(William Walton)の3曲ばかりを聴いていた。

他の曲の素晴らしさ、アースキンのdsの素晴らしさ、このトリオの素晴らしさを理解するには、
ちょっと時間が掛かったように思う。
でも、このアルバムをキッカケに、聞く音楽の間口が広がったことは、間違いない。

幾つかの曲についてコメントすると、

M6 Touch her lip and part
 このトリオと言えば、まずこの曲が頭に浮かんでしまう。
 とても、ゆるゆるのワルツで演奏される、美しいバラード。
 一番美しいジャズは?って聞かれたら、迷わず、この曲を示すなあ。

 JohnはHadenとのDuoアルバムでも演奏しているし、ベーシストのTerje Geweltも
 名盤Dualityで取り上げているけれど、これに勝るものは無いと思う。

M5 Esperanca
 Vince Mendozaを初めて意識した1曲。
 通常のジャズチューンと異なる構成だが、難しい構成では無い。
 ラストのdsソロで使われるリズムパターンが、中途で現れれるが、とてもキュート。
 その後のJohnのソロも牧歌的で好きだ。

M1 Glebe Ascending
 John Taylorらしさが良く出た曲。
 イタリアの歌姫Maria Pia Devitoを核としたRalph Towner、Johnとのトリオでも、
 取り上げられていた。そこでのタイトルはNova luce(a new light)。
 3人の演奏は、とても淡々としたものだけれど、すんげーな、と思う(表現できない)。
 後テーマでの、パレの高音部を使った伴奏、アースキンのフィルインなど、どこまで事前に
 作りこまれたものか分からないけれど、素晴らしい。
 M4, M5などもJohnの作曲だけれど、パレのベースの使い方が、とても上手いと思う。
 同世代のテクニックのあるベーシストは沢山居るけれど、こんなにマッチはしないだろう。

‘92にYou never knowがリリースされて、2年毎にTime beingと、As it isが、
そして’99にJuniを発表して、このバンドの活動はストップしてしまっている。
JohnのECMでの最近作は、Marc Johnson、Joey Barronとのトリオ。

もう、活動停止と見るべきとしたら、残念。

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Peter Erskin / As it is (ECM)
Peter Erskin(ds), John Taylor(p), Palle Danielsson(b)
’95 録音

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