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June 05, 2005

Vince Mendoza/ Sketches

sketches

Vince Mendozaの名前を知ったのは、ECMのPeter Erskine trioの”You never know”でだ。
いやに良い曲だと思って見ると、彼の名前がずらっと並んでいる。

何を演奏しているのだろうと思ったのだけれど、作曲・編曲者だった。
大編成の音楽に、あまり興味のなかった僕だけれど、彼の音楽でその面白さが分かってきたと思う。
(Maria Schneider、Kenny Wheelerのビッグバンドも同様)

このアルバムは3枚持っている中の1枚。もう2枚は '89録音のstart hereと '97録音のepiphany。
前者は3~9人のコンボの組み合わせ、後者はkenny wheelerを中心としたコンボとlondon symphony orchestraのコラボ。
両者とも、溜息が出るくらい豪華なメンバーだ。

SketchesはWDR big bandに下に挙げるゲストが参加した作品。
(WDRは、Joakim Kuhnトリオとの共演も有名なビッグバンド)
Charlie Mariano(1曲のみ)、Dave Liebman、Ngyen Le、Peter Erskine、Dieter Iig

中でもリーブマンとNgyen Leの参加が目をひく。
Ngyenはイタリアのtp奏者Paolo Fresとの共演が多いロックテイスト溢れるギタリスト。
ベトナム系フランス人であるが、そのオリエンタルなフレーズを聞けば、すぐに彼だと分かる強烈な個性を持ったプレーヤ-だ。
風貌は、インテリな危ない人って感じ。音と似通ったところがある。(先入観??)

上記のMendozaのアルバムには、ジョンスコ、アバクロ、Ralph Townerなんて同様に個性的なギタリストが参加しているが、NugyenとMendozaを結びつけることは難しかった。

結果は…大正解。
この位の凄いミュージシャンは、おそらく、
題目に合わせて、個々の持ち味を最大限に良い形で、表現できると思うけれど。
この場合は、MendozaとNgyenの組み合わせを考えた人が、すごかったのかもしれない。
Mendozaのアレンジによる清楚なホーンのアンサンブルに、ちょっと変態的なウニウニギターが乗っかている!
二人の個性を知っている人は、頭の中で、この音を想像できるのかしらん?

アルバムは、ラベルの「なき王女のためのPavane」から始まる。
ここではCharlie Marianoとリーブマンがフィーチャーされる。
Mariano自身も以前、この曲を取り上げたことがあるようだけれど、二人のメロディの歌い上げ方が素晴らしい。
クラシカルなバッキングを従えた、リーブマンのソロは鳥肌ものだ。

その後、Sketes Part1~8までと題された、Mendozaの自作曲が続く。
(ここでは、おそらくMarianoは参加していない)。
リーブマンとピアノの静かな演奏から始まり、リーブマンが爆発する中盤、
そしてMendozaらしいホーンアンサンブル(ちょっとホノボノ、幸せな気分になれる)Part8まで、聴き所は満載だ。
・・・・構成が複雑すぎて、この曲のどこかが、良いと言うのは、僕にとっては難しい。

Ngyenに焦点を当てると、Part2,3,8の3曲で、彼の長いソロパートを聞くことができる。
Part3は、リーブマンによる美しく長いイントロパートがあり、Ngyenによるテーマ提示がある。
これは、Ngyen自身のアイディア?と思うくらい、彼の個性にあった、オリエントな雰囲気のメロディだ。
その前のイントロパートは、どちらかというと北欧ジャズという感じなので、そのコントラストが面白い。

Part3終盤から、少し唐突な感じでリーブマンとアースキン二人だけによる、高速の4ビートの演奏が始まり、そのままPart4になだれ込む。Part4は、tpとssのユニゾンよる高速のリフもカッコよく、ビッグバンドの真骨頂とも言える演奏。
WDRのtp二人、他のソロもカッコ良いのだけれど、次のリーブマンのソロが熱すぎる。
その後、リーブマンは、WDRのメンツを相手にソロ交換をするのだけれど、本当に火が出るような演奏だ。
このCD最大の聴き所だと思う。
一転して、Part5は、静かな演奏。tb、b、ピアノのソロを聞くことができる。各々のソロの後の、緻密に構成されたアンサンブルがキレイ。

どんな音楽にも、コントラストって必要だけれど、
MendozaのこのCDは曲ごと、1曲の流れの中、ソロイストの持ち味、ソロとバックのアンサンブル…
様々なところに、明暗だけでなく色彩的なものを含んだ、大きなコントラストがある。

彼は若い頃、クラシック作品の分析に没頭したらしいのだけれど、この音楽のバックグランドには、
才能だけでなく、そう言った情熱もあるのだろうな。(これも当たり前だけれど。)

‘97年以降の、彼の新作は無いのだろう。一方でJoni Mitchell、Jane Monheitなどのアルバムで素晴らしい、オーケストレーションを聞かしてくれている。(前者はニアミスも無かったと思うけれど、ケニーとshorterの名前があったりする。)
大編成の音楽作品は作るの大変と思うけれど、新作を聞いてみたい。

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Vince Mendoza/ Sketches(Act)
Vince Mendoza(arrangement, composition & direction)
Charlie Mariano(as)、Dave Liebman(ss)、Ngyen Le(g)、Peter Erskine(ds)、Dieter Iig(b)
WDR Big Band
‘93/11、12月録音

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Comments

このアルバム、僕も大好きです。というか実はmendozaが大好きなんです。彼のリーダーアルバムは全て持ってます。ちなみに上記以外ではJAZZ PANAというアルバムもお気に入りです。お勧め曲は「EL VITO EL GRAN TAMANO」です。これも確かWDRが演奏してます。92年録音作品です。

Posted by: 北欧飛行 | June 06, 2005 at 12:00 AM

北欧旅行さん。うちのバンドは、esperancaが愛奏曲だったりします。Vince Mendozaほんとに、魅力的だと思います。
Jazz Panaは、情けない話ですが、ウニオンで投売りされていて、財布持ってなかったんですね。小銭で1000円ちょっと持ってたんですけど、結局bob mosesを選んでしまいました。
後悔してないけれど、その後、出会わんのです。はあ。買えば良いのですが、1回あの、値段を見てしまうとね~。(ダメファンの見本)

Posted by: しぶちゃ | June 06, 2005 at 10:13 PM

リーブマンとマリアーノの「パヴァーヌ」ってどんな感じなのでしょう。
こちらもTBさせていただきますね。
ありがとうございます。

Posted by: jazzclub | June 27, 2005 at 11:05 PM

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