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June 10, 2005

ジャズへの入口 2 Mark Almond/ to the heart

to_the_heart
マークアーモンドのto the heartを聞いたのは中学2年の時。s山君に借りたLPだった。
vo、gのJon Mark、reeds、vib、何でもこなすJohnny Almondの二人を核とした、
カテコライズが難しいユニットだ。

s山君のお兄さんは、どうもジャズやプログレが好きだったようで、
初期のweatherやわけの分からんプログレを、度々借してくれた。
(僕はかわりに姉のレコードを勝手に貸していた)。
s山君(のお兄さん)から借りたレコードは難しいものばかりだったけれど、
このアルバムには針を落した瞬間に、ヤラレテしまった。即レコード屋に行ったのは言うまでもない。

マイケルフランスとともに、僕のお気に入りになった彼らの音楽 は当時、city musicと呼ばれていた。
マイケルの音楽は彼の音楽としか言えないけれど、サンタナもマークアーモンドも種々の音楽を彼らなりの個性で
ぐちゃぐちゃに混ぜたような混沌なものを感じた。

…誰が書いたか覚えていないけれど、
'蝙蝠傘とミシンとの出会い'というフレーズがサンタナのライナーノーツには毎度現れていた。
良い表現とは言えないがMark Almondの音楽も同様のわけの分からなさと強い個性があった。

色々な音楽に接っしている中で、彼られの音楽に四半世紀以上も付きあっているのは、
そんな強い個性によるところに拠ると思う。
こんな面白い、時には胸キュンな音楽を創ってくれたことに感謝したい。

Mark Almondは沢山のアルバムを出しているけれど僕が聞いたことがあるのは、
1st、2nd、'73'、'rising'、'to the heart'、'other peoples room'。

このうちcd化されていないのは、最高傑作と思っている'to the heart'。
他のアルバムが相次い国内CD化されたのに解せないところだ。
(ドイツのメーカーがCD化したらしいが、見たことない。)

ここでは僕の特に好きな3枚について、印象を書きたい。
Jonの書く曲は、本当に良い曲ばかり、知らない人には是非聞いてもらいたい。
(万人受けするとは言えない声質が、ちょっと引っかかるけれど。)

<2nd>
mark_a2

dsレスのバンドからスタートしたが、なんと2作目からはDannie richmondが参加。
a面のthe sausalito bay suite、b面のjourney through new england、共に組曲であり、物語性が強い。
トラッドフォークをベースにジャズ、ボサノバ、エスニックなものが入り交じっている。
Jonの声は、ポップスを歌うには垢抜けてないけれど、
なんとも言えない渋さといやらしさが、僕にはちょうど良く感じる。

Dannie Richmondの参加も、良い効果をうんでいる。
牧歌的なトラッドフォークから急速なジャズワルツに移行する部分なんてスリリング。
彼にとっては、わけない演奏であったとしても。
 (次作risingでもdannieは繊細なdsを聞かせてくれる。
  裏ジャケットクレジットには楽器名とともに'what do you need more ?'と。
  彼への信頼が良くわかる。)

<to the heart>
1曲目はBilly Joelのnew york state of mind。
多くの人がカバーする名曲だけれど、僕はこれ以上の演奏は無いと信じている。
ローズ1本で始まるイントロ。これだけで多くの人はイチコロになると思う。
その後の構成も、非常に良く練られている。
ベース、ローズだけをバックに歌うJon。2コーラス終盤にハモンドの微かな音が聞こえdsが加わり厚いブラスをバックにJohnnyのコブシの聞いたasのソロが。テーマ後のエンディング(to the cityと言う曲名がある)は、脈絡無くボサノバになるのだけれど、このアイデアもとても面白い。

他の曲は、今聞くと古臭いところも僅かに感じるものの、メロディ、アレンジ、演奏…全てが全ての曲で良い。
特にアレンジに関してはとても細かいところまで、仕掛けがあり聞くたびに、耳が吸い付いてしまう。
アルバム制作には大変な労力が掛かったと想像できる。

このアルバムのdsはBilly Cobham。
さすがに上手く、Jonの歌に合わせ繊細に、或る時は持ち味であるパワフルなドラミングで、
今まで以上に強い緩急・強弱をバンドカラーに与えている。
・・・・組曲風である2曲目“Here comes the rain”は、Billyあっての曲だ。

3曲目Trade Winds, 4曲目One more for the road, 6曲目Evreyboday needs a friendは
Jonらしい優しいメロディで彼の歌の上手さも良く分かるチューン。
長年、この二人に連れ添ったTommy Eyreの鍵盤、それからGreg BlochというVln奏者のジャズロック風な演奏も
アルバムカラーの重要な要素となっている。

<other peoples room>
other_p

同時期に発表されたMicheal Franksのburchfield ninesと参加ミュージシャンが重なっていることも興味深い1枚。(John Torpea…..かっこよすぎ。ガット、Will Lee、Ralph McDonald。更にマイケル作のvivaldi’s songが双方に収録されていた。)

彼らの作品は洗練された部分と、ひどくダサい部分が混在していたが、このアルバムは、前者が強調された作りだ。
1stの名曲the cityが再演されているのも嬉しいがJonny Almondの影が薄いのが淋しい。
AORとしてもfusionとしても最高峰に位置する傑作だ。

とっても長い文章(それも駄文)になってしまった。
多くの音楽ファンに聞いてもらいたい、アルバムなんだけどなあ。
Tommy Eyre, Roger Suttonの二人のMark AlmondバンドOBが参加しているRiff Raffも面白いよ。
(1枚しか聞いてないけれど。)


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