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May 21, 2005

今年の一番(きっと) John Taylor / New Old Age

newoldage



今年出会った中で、最高のCD。
…とD'Andreaの新作で書くはずだったのに。
Johnを中心とした接点は、あったのだけれど、John Taylor, Steve Swallow,Gabriele Mirabassiのトリオなんて想像できた?

躊躇なく、″このアルバムを是非聞いてみて″と言える作品だ。
Johnの代表作でもあるnew old ageから音楽はスタートする。
すぐそれと分かるピアノのイントロにSteveの高音部を中心としたソロが載り、
次いでピアノとクラリネットのユニゾンによるテーマが始まる。

大袈裟かもしれないけれど、この瞬間が衝撃的だった。
以降、鳥肌、安息、驚き、幸福感、興奮…の連続。
僕はこれを通勤電車の中で聞いたのだけれど、ニヤニヤしたり、しかめ面したり、とても変なおっさんだったに違いない。

JohnとGabrieleの参加アルバムは結構聞いているし、Steveについても面白そうな作品はチェックしているつもり。
ここでの演奏は3者の相互効果なのか、Egeaレーベルのマジックなのか、いつも以上に凄いことになっている。

特にGabrieleのこんなに感情的な演奏を聞くのは初めてだ。
彼のスゴさの一つは、どんな時でもクールで、感情を抑えつつ最大限に高揚していくところだけれど、
その彼が感情メロメロのソロを取っている。

Johnにしても、今まで他のピアノに浮気してごめんなさい、って演奏。
ボラーニ他の多くの素晴らしいピアニストと比較することは意味無いけれど、
この人の、こんなにストレートにきれいで、スリリングな演奏も久しぶりだ。

CharlieとのDuoもKennyとのDuoも良かったけれど、相方に拘束された面も見え隠れしていたように思える。
タメの効いた、ギリギリまで長い音のフレーズから、一気になだれ込む高速フレーズ。
それから、とても、甘~く綺麗に歌うソロ。
ここでは、全てが良いし、Johnの魅力が最大限に引き出されている。

Steve Swallowは、いつもと変わりなく(?),Mad Scientist のような雰囲気でエレベを操っているのだろう。
彼の怪しい雰囲気が、one and onlyで、信じられないくらいキレイな音が、マジックを産んだ?
この人が、他の二人にこれほど、しっくり合うなんて想像できなかった。

演奏される曲は3者のオリジナルがバランス良く配されている。
僕の知っているのは、JohnのNew old ageとEvans aboveのみ。ともに、Ersikine trioで演奏されていた。
Johnは、もう1つ”Q2”という曲を提供。昔”Q”という曲があったけれど、関連性はうーむ。

Steve、Gabrieleの曲は、初めて聞くものばかりだけれど、とてもいい曲が並んでいる。
6曲目Arise, her eyesは、Steveの曲だろうなと感じさせる曲。タイトル同様、美しい曲。
3曲目、Vaguely Asianも妙なタイトルだけれど、美しい。彼は、ほんとうに良い作曲家だ。
Gabrieleの書く曲は南欧の雰囲気で一杯。
ジャズ色は薄いのかもしれないけれど、3者によって縦横無尽にインプロヴァイズされ、とても素敵な仕上がりになっている。

以前も書いたけれど、Egeaに参加する、非イタリア人は少ない。
目に付くのは、John TaylorとGil Goldstein。
Kennyや、Paul Motianみたいに、参加したのは良いけれど、ちょっと場違いかな?という人もチラホラ。
Steve Swallowは意外にも、Egeaにピッタリなミュージシャンだった。
(Egeaでエレベってのも、びっくりだったのだけれど。)
う~ん。この人には、また、あっと言わせるメンバーと一緒にやってもらいたい。
ラバ?ボラ?それともべボフェラ?
また、あっと思うような意外なミュージシャンを登場させて欲しい。

Egeaは、やっぱり目の離せないレーベルなのだ。

<付録:関連作品>
racconti_mediterraneimoonnel_respiroLifeOfATrioSunday







① Racconti mediterradian(EGEA)
Enrico Pieranunzi, Gabiele Mirabassi, Marc Jonhsonのトリオ。今回のアルバムを注文した時、とっさに浮かんだのがこのアルバム。それから、Steveではなく、Marc様がベースだったら、と思った。Marcのバージョンも聞きたいけれど、予定調和的なものに終わったかも。やっぱり、今回のトリオは、意外性の点ではピカイチだ。

②Moon(EGEA)
John, Kenny Wheeler, Gabriele(ゲスト)のトリオ。二人の巨匠を前にして、Gabrieleは緊張しているような印象。

③Nel respiro(Provocateur)
イタリアの超絶Vo Maria嬢と、John、Ralph Townerのコラボ。Verseという名盤があるけれど、これにはSteveのベースが参加。JohnとSteve Swallowって他に接点ある?
(*追記(5/22) 二人のduoアルバムってありましたね。)

④The life of a trio(owl)
Paul Bley, Steve, Jimmy Giuffreのトリオによるライブ。これも、今回のトリオと同じ編成。
関係者の誰かは、このアルバムを頭に浮かべたのだろうか?でも、似ても似つかぬサウンド。どちらも、すんげーけれど。

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John Taylor / New Old Age (Egea)
John Taylor(p), Steve Swallow(b), Gabriele Mirabassi(cl)
’02 9月?に録音

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