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May 03, 2005

都、美也子、美弥子、みやこ… Fred Hersch trio /live at the village vanguard

hersh1
とてもシンプルで美しいジャケットデザイン。Fred Hersch trioのVillage vanguardでのライブアルバムだ。
'02の5/16~18の3日間の演奏からのチョイス。
モンクのBemsha swingで始まり、アンコールはI’ll be seeing you。
典型的な一夜を再現したとのこと。
Hersch自身がライナーノーツを書いているのだけれど、Village vanguardでのライブ録音が夢だったらしい。

Herschは、最初に聞いたアルバム(タイトル失念)がハズレだったため、避けていたピアニストだ。
このアルバムは、ShorterのMiyako/ Black nileが収録されていること、ジャケットデザインが美しいことが購入の理由。
ここでのHerschは、演奏に雑な部分が散見されるけれど、特にバラード、スローテンポの曲では、素晴らしい演奏をしている。また、10曲中Herschは6曲の自作曲を提供していて、彼がとても良い作曲をすることも知った。
最近、HerschのCDが増えつつあるけれど、そのキッカケになったアルバムだ。

トリオの相手は、Drew Gress(bass)とNasheet Waits(ds)。
Drew Gressについては、以前アルバム紹介をしているけれど、お気に入りのベーシストの一人。
http://catpaws.tea-nifty.com/tea/2005/03/drew_gress_spin.html
アバンギャルドな演奏もする一方で、安定感のある分かり易いライン、ソロを弾く。
この人のライバルはDavid Finkと勝手に決め付けてしまうけれど、
Davidは少し上ずった胸キュンなソロを得意にしているのに対して、Drewは開放的でぶっとい。
プーン!プン!という男っぽい音が魅力的。

Herschのイントロにから始まるBemsha swingは、ごつごつとしたビート感の演奏。
Drew Gressらしい、断片的な音列によるファンクベースがカッコいい。
DsのNasheet Waitsのタムを中心としたドラミングとのコンビネーションも面白い。

一転して、スローワルツの”At the close the day”。タイトル通りの美しい曲。
このアルバムには、他にもHershの作曲によるキレイな曲が演奏されている。
スローボサで演奏されるEndress stars、ミディアム4ビートの Days gone by。
この人は、ファーストテンポの曲よりも、ゆったりした演奏の方が良いと思う。
ゆったりな曲では信じられないくらいリリカルなのだけれど、急速テンポだと、雑な部分が見え隠れする。
テクニックの問題では無いと思うのだけれど。(ライブ録音ってことが関係しているかも?)

アルバム最大の聞き所は、ShorterのMiyakoだ。
Shorterの作った曲の中でも、特に美しいメロディだと思う。
原曲では、Shorterもテーマメロディを歌い上げているだけで、このメロディを大切にしていたことが感じられる。
キーはB、とてもテナー奏者が書くようなキーとは思えないけれど、キー特有のカラーを表現したかったのかも。
(僕は全然分からないけれど、キーによって色彩感が異なるって言う人は多い。それから、この曲はとっても、ソロを取るには難しい曲だと思う。)

Herschの演奏はイントロも素晴らしいし、テーマのメロディの歌いあげ方も、鳥肌が立ってしまうくらい。
ソロも、この曲を何回も弾いているのだなあと、想像できるような演奏だ。
緊張感のコントロールが上手い。盛り上がる感情をギリギリの所で抑えつつ、終盤のテーマにピークを持ってきている。
Herschは、この曲がとても好きなのだろうなあ。

ちょっとテンポが速くて、忙しすぎるBlack Nileを経て、最後はバラッドのI’ll be seeing you。
Herschはアンコールで演奏することが多いと言っているけれど、ライブのラストにはピッタリのロマンチックな終わり方だ。

Fred Hersch trioは、この後tsのTony MalbyとtpのRalph Alessiを加えたアルバムをリリースしている。
(Fred Hersch torio +2 (Palmetto)) こちらも、なかなかの出来だ。
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Fred Hersch trio /live at the village vanguard (Palmetto)) 
Fred Hersch(p)、Drew Gress(b)とNasheet Waits(ds)。
'02 5月の録音


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Comments

しぶちゃさん、こんばんは。

こちらに書き込むの初めてで、ちょっと緊張気味(笑)。いつもコメント&レコメンありがとうございます。実は私もちょくちょく読ませて頂いていました。周りにジャズ好きな人があまりいないので、とても参考になります。
Fred Hersch trio、よさそうですね。最近ピアノトリオ熱が沸々していて、しぶちゃさんのコメント読んでいたら聴いてみたくなりました。
諸事情によりアドレスが変わりましたが、またいろんなお話ができたら嬉しいです。
それでは。

Posted by: lysis(旧le-feu-follet) | May 08, 2005 06:31 p.m.

lysisさん。来ていただけて、うれしいです。(ちと、びっくり)
移転先、どうやって調べればいいかなあ、と思ってたところです。
昔の日記が読めなくなったのは残念ですが、これからも色々書いてください。僕の知らない世界が広がってますから。

Herschは何より、曲作りが上手いですね。
また、その歌い上げ方も。
ハズレもあるかもしれませんが、近作から集めている最中。

その後、大島弓子は文庫版ですが、増殖中で、綿国星を残すのみとなりました。
これも、大好きだったのですが、さすがに娘、嫁さんの目が気になります。(手遅れですけど。)

では、またそちらにも遊びに行きます。

Posted by: しぶちゃ | May 08, 2005 06:53 p.m.

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